京都府感染症情報センターからのコメント(2017年第30週:7月24~30日) No.270
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生
手足口病は先週からさらに低下し、定点当たり4.66件とやや減少しています。しかし、中丹西と丹後を除く地域で警報レベルが続いていますので、引き続き感染拡大に留意してください。京都市内でも北区、上京区、下京区、東山区以外のすべての区で警報レベルとなっています。また、全国では定点当たり9.82件と依然大流行しています。西日本からはじまった流行は、東日本から北海道まで広がり各地で猛威をふるっています。国立感染症研究所のまとめでは、今年の累積患者数が12万5000人を超え、大流行となった2015年に次ぐ勢いとなっています。今がピークの時期です。手洗いを流水と石けんでしっかりするほか、おもちゃやタオルの共用は避けましょう。
感染性胃腸炎は定点あたり3.96件と微増しています。流行性耳下腺炎、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、咽頭結膜熱(プール熱)、ヘルパンギーナの発生数は特に変化はありません。
全数報告対象の感染症は、結核が7件、腸管出血性大腸菌感染症が1件、急性脳炎と梅毒がそれぞれ2件、侵襲性肺炎球菌感染症が1件報告されました。
また、基幹定点から感染性胃腸炎(ロタウイルス) が1件、眼科定点から急性出血性結膜炎が1件、流行性角結膜炎が12件報告されました。
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