京都府感染症情報センターからのコメント(2017年第42週:10月16~22日) No.282
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生
感染性胃腸炎は定点あたり3.45件と先週からやや増加しています。京都市左京区の警報は解除されました。RSウイルス感染症は1.03件とやや低下し、手足口病が定点当たり1.64件と増加しています。流行性耳下腺炎、A群溶血レンサ球菌咽頭炎、ヘルパンギーナの発生数は大きく変化はありません。
全数報告対象の感染症は、結核が15件、レジオネラ症が 2件報告されました。また、基幹定点から流行性角結膜炎が 1件 報告されました。
今年は、RSウイルス感染症や手足口病など本来の流行期以外の時期での流行が見られています。明らかな原因は不明ですが、通年にわたっての感染予防が重要となってきます。トイレ等の後の手洗いや外出後のうがいを行い、汚染された食物の摂取(特に生食)を避けるようにしてください。多くの疾患で特異的な治療法はなく、対処療法が中心となります。高熱が続く場合や意識障害、呼吸困難、血便など様子がおかしいと感じたらすぐに医療機関を受診してください。
これからの季節はRSウイルス感染症、マイコプラズマ肺炎、インフルエンザなどの流行が懸念されます。今の時期から手洗い、うがい、マスク等の予防策をしっかりとるようにしましょう。
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