京都府感染症情報センターからのコメント(2018年第2週:平成30年1月8日~14日) No.294
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生
インフルエンザの報告数は今週また増加し、定点あたり22.32件となっています。先週に引き続き、中丹西、南丹、山城南で警報レベルとなっており、丹後、中丹東、乙訓、山城北では注意報レベルとなっています。京都市内では南区で警報レベルとなっているほか、北区と東山区を除く全地域で注意報レベルとなっています。地区を問わず、感染が拡大していますので予防を心がけてください。
感染性胃腸炎の京都府全体での定点当たり報告数は、4.71件と横ばいです。京都市左京区では警報レベルが持続しています。流行は完全に収束はしていませんのでご注意ください。中丹西で出血性結膜炎の報告がありました。
全数報告対象の感染症は結核が12件、カルバペネム耐性腸内細菌感染症と百日咳がそれぞれ1件、後天性免疫不全症候群が2件、侵襲性肺炎菌感染症が5件報告されました。
また、基幹定点からマイコプラズマ肺炎が2件、眼科定点から急性出血性結膜炎が1件、流行性角結膜炎が2件報告されました。
全国的にインフルエンザの報告数が急増しています。西日本を中心に感染が拡大していますが1月下旬から2月にかけて感染のピークを迎えることが予想されています。2017年第49週~2018年第1週までに検出されたウイルスの状況をみると、AH1pdm09が最も多く、次いでB型、AH3型の順でした。インフルエンザは飛沫感染、接触感染で伝播します。飛沫感染対策としての咳エチケット(咳が出ている人がマスクをする)、接触感染対策としての手洗い等を徹底してください。また、高齢者や持病で治療中の方は重症化のリスクが高くなります。医療・福祉施設へ訪問する際は症状が疑われる方は自粛してください。
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