京都府感染症情報センターからのコメント
(2018年第43週:平成30年10月22日~10月28日)No.335
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生
感染性胃腸炎の京都府全体での定点当たり報告数は、3.48件と微増、その他の感染症は先週から著変ありません。乙訓では、水痘が定点あたり1.25件とかわらず注意報レベルとなっています。
全数報告対象の感染症は、結核が11件、細菌性赤痢と腸管出血性大腸菌感染症がそれぞれ1件、A型肝炎・重症熱性血小板減少症候群とマラリアがそれぞれ1件、アメーバ赤痢・カルバペネム耐性腸内細菌感染症・水痘(入院例)がそれぞれ1件、百日咳が 3件、風しんが2件報告されました。また、基幹定点の報告として、流行性角結膜炎が12件報告されました。
今週は、細菌性赤痢や腸管出血性大腸菌感染症、A型肝炎、アメーバ赤痢と食中毒の原因となる疾患が多数報告されました。近年は季節を問わずこれらの感染症の報告がされており注意が必要です。食材の管理や調理方法、生食を避けるなど十分注意してください。また他の感染症予防のためにも食事前後、排便後の手洗いを入念に行ってください。
今週も引き続き風疹の報告がありました。繰り返しになりますが抗体確認、ワクチン接種をお願いします。また、重症熱性血小板減少症やマラリアなどダニ、蚊が媒介する疾患も報告されています。発熱や発疹を見た際はこれらの疾患も念頭に置いて対処をお願いします。
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