京都府感染症情報センターからのコメント
(2018年第45週:平成30年11月5日~11月11日)No.337
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生
感染性胃腸炎の京都府全体での定点当たり報告数は、5.28件と増加しています。その他の感染症は先週から著変ありません。京都市左京区で感染性胃腸炎が定点あたり26.25件と警報レベルとなっています。また、右京区では水痘が定点あたり1件になり注意報レベルとなっています。
全数報告対象の感染症は、結核が9件、カルバペネム耐性腸内細菌感染症・侵襲性インフルエンザ球菌感染症・侵襲性肺炎球菌感染症・水痘(入院例)と百日咳がそれぞれ1件が報告されました。また、基幹定点の報告として、マイコプラズマ肺炎が2件、流行性角結膜炎が10件報告されました。
感染性胃腸炎の報告が増加しています。ノロウイルスは感染性胃腸炎の原因となりますが11月以降流行が予想されます。非常に感染力が強くウイルスが付着した食器や便器などを触ることでも感染が広がります。予防の基本は手洗いです。手首や指の付け根まで念入りに洗い、清潔なタオルでふいてください。また、感染者の嘔吐物は大量のウイルスを含んでいますので速やかに処理し、消毒を行ってください。症状がおさまってからもウイルスの排出が1週間程度続きますので常に感染予防につとめるようにしてください。
京都府感染症情報センターホームページのアドレス