京都府感染症情報センターからのコメント
(2018年第50週:平成30年12月10日~12月16日)No.342
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生
感染性胃腸炎の京都府全体での定点当たり報告数は、7.32件と今週も増加しています。インフルエンザは、定点あたり1.05件となりました。水痘は、定点あたり0.58件、乙訓で警報レベル、南丹、京都市中京区、右京区、南区で注意報レベルとなっています。
全数報告対象の感染症は、結核が11件、腸管出血性大腸菌感染症が1件、レジオネラ症が1件、アメーバ赤痢とカルバペネム耐性腸内細菌感染症がそれぞれ1件 、侵襲性肺炎球菌感染症が4件、百日咳が6件、風しんが2件報告されました。また、眼科定点の報告として、流行性角結膜炎が4件報告されました。
今週の感染症発生動向調査の結果にて、京都府のインフルエンザの報告数が定点あたり1.05件と流行開始の目安となる1.00件を上回り、流行期に入りました。地域別にみても、南丹、中丹東、中丹西を除くすべての地域で流行期に入っています。予防接種は、感染を予防するものではありません。加湿、マスク、うがい、手洗いなどの基本的な予防が重要となります。体調の悪い時は人ごみへの外出は控えましょう。過労や睡眠不足は免疫力低下を招き感染のリスクが高まります。新薬が加わり治療の選択肢が増えていますが、感染予防、拡大予防に努めてください。
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