京都府感染症情報センターからのコメント
(2019年第2週:平成31年1月7日~平成31年1月13日)No.345
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生
インフルエンザの報告数が定点あたり35.50件と急激に増加しています。府内の各地域において報告数が増加しており、中丹西では定点あたり49.60件、山城北では46.24件、南丹では43.25件と特に多い報告となりました。京都市内でも報告数が急増しています。今後さらなる流行の拡大が予想されますので注意してください。
全数報告対象の感染症は、結核が3件、腸管出血性大腸菌感染症が2件、レジオネラ症が1件、アメーバ赤痢・カルバベネム耐性腸内細菌感染症・劇症型溶血性レンサ球菌感染症と侵襲性肺炎球菌感染症がそれぞれ1件、百日咳が2件報告されました。また、基幹定点の報告としてロタウイルスによる感染性胃腸炎が1件、眼科定点の報告として、流行性角結膜炎が10件報告されました。
インフルエンザの報告数が、さらに増加し府内で警報レベルとなりました。例年1月下旬から2月にかけて警報レベルに達することが多いですが、平成28年度、29年度と比較しても早い時期に警報レベルに達しています。2018年第20週~2018年第2週までに検出されたウイルスの状況をみると、AH1pdm09が最も多くB型はまだほとんど分離されていません。インフルエンザは飛沫感染、接触感染で伝播します。飛沫感染対策としての咳エチケット(咳が出ている人がマスクをする)、接触感染対策としての手洗い等を徹底してください。また高齢者や持病で治療中のかたは重症化のリスクが高くなります。医療・福祉施設へ訪問する際は症状が疑われる方は自粛してください。
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