京都府感染症情報センターからのコメント
(2019年第7週:平成31年2月11日~平成31年2月17日)No.350
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生
インフルエンザの報告数は定点あたり10.37件と減少傾向です。中丹西と南丹地域では警報レベル以下となりました。
全数報告対象の感染症は、結核が7件、腸管出血性大腸菌感染症が1件、A型肝炎とマラリアがそれぞれ1件、日本紅斑熱が2件、カルバペネム耐性腸内細菌感染症・劇症型溶血性レンサ球菌感染症とジアルジア症がそれぞれ1件、侵襲性肺炎球菌感染症と風しんがそれぞれ2件、麻しんが3件、百日咳が4件報告されました。また、基幹定点の報告としてロタウイルスによる感染性胃腸炎が1件、眼科定点の報告として、流行性角結膜炎が5件報告されました。
麻疹の報告が増加しています。大阪や三重を中心に京都でも報告が続いており、全国に感染が拡大することが懸念されています。麻疹は、空気感染で広がるため、手洗いやうがいのみでは完全に感染を予防することはできません。麻疹はワクチンで予防可能な疾患であり、現在は1歳と小学校入学前の2回ワクチン接種が定期接種化されています。しかし20代後半以上の世代では感染の既往がない方や1回だけの接種の場合、免疫が不十分であり感染の危険性が高まります。
麻疹は発熱や咳、発疹など症状が非特異的ですのでこのような症状が出た際は麻疹を疑って対処してください。
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