京都府感染症情報センターからのコメント
(2019年第6週:平成31年2月4日~平成31年2月10日)No.349
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生
インフルエンザの報告数は定点あたり22.37件と今週減少傾向です。府内の全地域において、引き続き警報レベルとなっており、ピークは過ぎたと思われますが引き続き感染予防に留意してください。
全数報告対象の感染症は、結核が9件、細菌性赤痢が1件、A型肝炎とレジオネラ症がそれぞれ2件、侵襲性肺炎球菌感染症と麻しんがそれぞれ2件、水痘(入院例)・風しんがそれぞれ1件、百日咳が3件報告されました。
また、基幹定点の報告としてマイコプラズマ肺炎とロタウイルスによる感染性胃腸炎がそれぞれ1件、眼科定点の報告として、流行性角結膜炎が3件報告されました。
インフルエンザの報告数は3週連続で減少し、ピークは過ぎたと思われます。今年はA香港型のH3N2と2009年に新型インフルエンザとして流行したH1N1が並行して流行しています。H1N1はインフルエンザ脳症を引き起こしやすいとされており、今シーズンではインフルエンザ脳症の患者数は127人報告されています。意識障害や全身性の痙攣などの症状があり、子供に多いですが今シーズンすでに1歳から40代までの5人の死亡が報告されています。
ウイルスの活動は温度と湿度に関係しますので少なくとも3月までは感染に警戒が必要です。
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