京都府感染症情報センターからのコメント
(2019年第40週:令和元年9月30日~令和元年10月6日)No.382
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生
感染性胃腸炎は定点あたり2.55件、RSウイルス感染症は定点あたり1.38件報告がありました。伝染性紅斑は京都市伏見区で警報レベルとなっています。水痘が京都市伏見区で警報レベル、西京区で注意報レベルとなっています。全数報告対象の感染症は、結核が7件、腸管出血性大腸菌感染症が1件、デング熱が1件、カルバペネム耐性腸内細菌感染症がそれぞれ1件、百日咳が2件報告されました。また、基幹定点からマイコプラズマ肺炎が4件、眼科定点から流行性角結膜炎が6件報告されました。
デング熱は、蚊が媒介するウイルス感染症で、3~7日の潜伏期間の後に突然の発熱で発症し、筋肉痛、関節痛、眼の奥の痛みを伴います。体幹から拡がる発疹を伴い、7日間ほどの経過で改善することが多いです。国内感染症例の報告もありましたが、多くは熱帯・亜熱帯地域(特に東南アジア、南アジア、中南米、カリブ海諸国)への海外渡航時に感染したものです。デングウイルスに対する抗ウイルス薬は無く、症状に応じて鎮痛剤の投与や輸液が行われます。
また、ワクチンもないため、蚊に刺されないように予防対策をすることが重要となります。気温の低下にともない蚊の活動性の低下が予想されますが報告が続いていますので注意してください。
京都府感染症情報センターホームページのアドレス