京都府感染症情報センターからの情報

京都府感染症情報センターからのコメント

(2020年第4週:令和2年1月20日~令和2年1月26日)No.396

 

京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生

 

インフルエンザは定点あたり16.92件、感染性胃腸炎は定点あたり4.50件報告されています。その他の感染症の報告数に大きな変化はありません。インフルエンザは先週に続き南丹、山城南、京都市南区で警報レベルとなっています。その他京都市北区、下京区を除くすべての地域で注意報レベルとなっています。中丹西と京都市右京区でA群溶血性レンサ球菌咽頭炎が警報レベルとなっています。水痘が山城南、京都市左京区、西京区で注意報レベルとなっています。全数報告対象の感染症は、結核が6件、レジオネラ症が1件、アメーバ赤痢と百日咳がそれぞれ1件、侵襲性インフルエンザ菌感染症と侵襲性肺炎球菌感染症がそれぞれ2件報告されました。基幹定点の報告として、マイコプラズマ肺炎が4件報告されました。また眼科定点の報告として、流行性角結膜炎が5件報告されました。

中華人民共和国湖北省武漢市で2019年12月以降発生している新型コロナウイルス感染症の感染者数は、日本を含む18の国・地域で増加し、日本でも12例の報告があります (2020年1月30日現在)。2020年1月28日には、この新型コロナウイルスによる肺炎について、感染症法に基づく「指定感染症」と検疫法の「検疫感染症」に指定する政令が閣議決定されました(施行は2月1日)。ヒトからヒトへの感染が認められましたが、現時点では広く流行が認められている状況ではありません。

本疾患に対しては過剰に心配することなく風邪やインフルエンザ予防と同様に咳エチケットや手洗い、うがい等感染対策を行ってください。発熱と呼吸器症状を訴える患者さんに対しては武漢市への渡航歴や感染が疑われる方との接触例を聴取するなどスクリーニング、感染対策をお願いします。今後の情報については厚労省、国立感染症研究所のホームページも参考にしてください。

また京都府では、新型コロナウイルス感染症専用相談窓口を設置いたしました。各保健所の感染症相談窓口とあわせて相談を受け付けています。

新型コロナウイルス感染症専用相談窓口の設置について

http://www.pref.kyoto.jp/kentai/news/novelcoronavirus.html

 

京都府感染症情報センターホームページのアドレス

http://www.pref.kyoto.jp/idsc/