京都府感染症情報センターからの最新情報
(2024年第30週:令和6年7月22日~令和6年7月28日)No.630
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生 今週のコメント:2024年第30週の報告です。 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が22週以降増加を続けています。今週は定点当り報告数は15.18になりました。手足口病は27週から少しずつ減少していますが、全国・京都府全体での警報レベルは続いています。府内の保健所別では、京都市下京区が1.0と警報レベルを下回りましたが、中丹東は新たに警報レベルになりました。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は京都市右京区の警報レベルは今週も継続、咽頭結膜熱と水痘は京都府全域で警報レベルを下回りました。
全数報告対象の感染症は、結核が8件、腸管出血性大腸菌感染症が5件、レジオネラ症が2件報告されました。カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症が2件、劇症型溶血性レンサ球菌感染症と侵襲性肺炎球菌感染症が各1件、梅毒が5件報告されました。また、基幹定点から細菌性髄膜炎が1件、マイコプラズマ肺炎が9件報告されました。眼科定点から流行性角結膜炎が2件報告されました。 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は年齢別では、全国では40-50代の感染が多い一方、京都府では70歳以上の方の感染が目立ちます。お盆を迎えるにあたり、「3つの密」の回避、手指消毒、効果的な換気、そしてマスクの適切な着用など感染症対策を続けてください。同時に熱中症対策も必要です。症状によってはCOVID-19と混同される例もあります。感染対策の傍ら、冷房の適正利用や屋外ではマスクを外すなど、柔軟に対応しましょう。
また、マイコプラズマ肺炎も京都府内及び全国で増えています。マイコプラズマ・ニューモニエという細菌の一種が感染することで発症しますが、一般的な細菌と構造が異なり有効な抗菌薬が限られます。症状は発熱や長引く咳で、主に飛沫感染で広がります。手洗い・うがい・咳エチケット等で予防しましょう。
京都府感染症情報センターホームページのアドレス:http://www.pref.kyoto.jp/idsc/