京都府感染症情報センターからの最新情報
(2024年第34週:令和6年8月19日~令和6年8月25日)No.634
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生 今週のコメント:2024年第34週の報告です。
手足口病は今週も警報レベルが続いています。定点当たりの報告数は全国3.87→4.24、京都府2.04→3.56になりました。京都市左京区と乙訓は、先週に定点当り報告数が一旦警報レベルより下回りましたが、今週再度警報レベルになりました。水痘は山城南が新たに警報レベルとなりました。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は今週も減少しています。
全数報告対象の感染症は、結核が8件、腸管出血性大腸菌感染症が2件報告されました。アメーバ赤痢・カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症と水痘(入院例)が各1件、梅毒が3件報告されました.
また、基幹定点からマイコプラズマ肺炎が12件、眼科定点から流行性角結膜炎が5件報告されました。
梅毒の報告が、2018年以降最多であった昨年度を上回るペース(週平均2.8名)で続いています。男性は20-60代、女性は20代に多くみられますが、10代から80代まで幅広い年齢層で感染が報告されています。性的な接触などによってうつる感染症で梅毒トレポネーマという細菌の感染が原因です。「バラ疹」と呼ばれる淡い赤色の発疹をはじめ、全身に様々な症状が出ることがあります。数週間以内に症状が自然軽快することもあるため、発見が遅れることもあります。抗生剤が奏功しますが、治療が遅れたり放置したりすると、長期間の経過で脳や心臓に重大な合併症が生じることがあります。また妊娠中の感染は死亡を含め子供に重篤な障害が出ることがあります。一度治癒しても繰り返し感染する可能性があります。感染のリスクがある方で少しでも気になる症状がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。また京都府の各保健所でも無料・匿名の検査を実施しています(要予約)。詳しくは下記ページをご参照ください。
*府保健所等における梅毒等検査案内:
(検査項目は、HIV、性器クラミジア感染症、B型肝炎、C型肝炎、梅毒〈要予約〉)
*梅毒に関する詳しい情報はこちら→梅毒情報/京都府ホームページ (pref.kyoto.jp)
京都府感染症情報センターホームページのアドレス:http://www.pref.kyoto.jp/idsc/