京都府感染症情報センターからの最新情報

京都府感染症情報センターからの最新情報
(2024年第38週:令和6年9月16日~令和6年9月22日)No.638
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生 今週のコメント:2024年第38週の報告です。
手足口病の報告数が少し減少しました。しかし、警報レベルは、全国・京都府ともに継続しています。京都府の地域別でも前週の警報レベルの地域すべてで継続しています。水痘は京都市伏見区と乙訓で定点当り報告数がそれぞれ1件あり、注意報レベルとなっています。
全数報告対象の感染症は、結核が3件、腸管出血性大腸菌感染症が1件、後天性免疫不全症候群(HIV感染症を含む)が1件、梅毒が4件報告されました。
基幹定点はマイコプラズマ肺炎の報告が16件と今週も高い値です。無菌性髄膜炎も1件報告されました。眼科定点では流行性角結膜炎が8件報告されています。
後天性免疫不全症候群(AIDS)は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が免疫細胞に感染し、適切な治療が施されないまま長期の経過により、重度の免疫不全を引き起こして日和見感染症や悪性腫瘍を合併した状態です。いまのところ、HIVは一度感染すると体内から完全に排除することは出来ません。ワクチンはありません。しかし近年HIV感染症に対する治療薬や治療方法は飛躍的に進歩しており、早期に薬剤治療を開始し適切に管理されれば、免疫力を落とすことなく非感染者とほぼ同等の寿命や健康状態を維持できるようになってきています。HIV感染症は今や他の慢性疾患と同様に管理可能な疾患になっています。適切に管理されれば、性行為や妊娠分娩出産等の際にパートナーや子どもにHIVを感染させる可能性も低くすることができます。
少しでも不安を感じることがあれば、検査を受けてください。京都府の各保健所では、匿名・無料でHIV(エイズ)検査を実施しています。
▶さらに詳しい情報が知りたい方は以下のリンクをご参照ください。
API-Net エイズ予防情報ネット:https://api-net.jfap.or.jp/knowledge/index.html
▶京都府の検査についてはこちら
府保健所等におけるHIV(エイズ)検査案内:https://www.pref.kyoto.jp/kentai/s-hc.html
HIV(エイズ)検査:https://www.pref.kyoto.jp/kentai/s-kensa.html
京都府感染症情報センターホームページのアドレス:http://www.pref.kyoto.jp/idsc/