京都府感染症情報センターからの最新情報

京都府感染症情報センターからの最新情報
(2024年第50週:令和6年12月9日~令和6年12月15日)No.650
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生 今週のコメント:2024年第50週の報告です。 インフルエンザがますます増加、定点当りの報告数が全国は19.06・京都府は15.34と流行発生注意報の基準値を超えました。京都府内の保健所別では京都市南区が32.17、中丹西が32.00にまで増加し警報レベルになりました。そのほかの保健所でも定点当り報告数が注意報基準値を超えたところが多く出ました。山城北の咽頭結膜熱・京都市右京区のA群溶血性レンサ球菌咽頭炎は今週も警報レベルです。眼科定点は流行性角結膜炎が11件、基幹定点はマイコプラズマ肺炎が18件とクラミジア肺炎が1件の報告がありました。
全数報告対象の疾患では2類の結核が7件、4類のレジオネラ症が3件、5類はアメーバ赤痢・急性脳炎・後天性免疫不全症候群(HIV感染症を含む)と梅毒がそれぞれ1件、侵襲性肺炎球菌感染症が3件、百日咳が6件の報告がありました。 インフルエンザが注意報レベルとなりました。飛沫感染対策につとめ、咳やくしゃみが出る場合はマスクを含めた咳エチケットをお願いします。室内は適度な湿度を保ちつつこまめに換気をしましょう。体調不良を自覚した場合は人ごみへの不要不急の外出は避け、学校や職場への登校・出勤も可能な範囲で控えましょう。年末にかけて更なる感染拡大が想定されます。ワクチン接種を予定している方は早めに打ちましょう。65歳以上の方などは定期接種の対象となっています。
また2歳以上19歳未満の方には、今シーズンより新たに経鼻ワクチンの接種が開始されています。このワクチンは、弱毒化したインフルエンザウイルスを鼻粘膜に噴霧することで、インフルエンザに対する免疫を獲得することが期待されています。経鼻ワクチンは針を使用しないため、接種時の痛みを軽減できる点が特徴です。ただし、持病のある方など、一部の方には従来の不活化ワクチン(皮下注射)が推奨される場合がありますので、かかりつけの小児科等でご相談ください。
経鼻弱毒生インフルエンザワクチンについて
https://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/GUI/430574_631370AR1026_1_00G.pdf
(出典:独立行政法人医療品医療機器総合機構ホームページ)
京都府感染症情報センターホームページのアドレス:http://www.pref.kyoto.jp/idsc/
詳細は→2024年第50週:令和6年12月9日~令和6年12月15日、京都府感染症情報センターからのコメント、No.650