京都府感染症情報センターからの最新情報
(2025年第12週:令和7年3月17日~令和7年3月23日)No.664
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生 今週のコメント:2025年第12週の報告です。
咽頭結膜熱・A群溶血性レンサ球菌咽頭炎・感染性胃腸炎・伝染性紅斑の4疾患は一部の地域で警報レベルが続いています。水痘は乙訓では第10週から継続して注意報レベルでしたが、今週は2.75に増加し、新たに警報レベルになりました。眼科定点は流行性角結膜炎が5件、基幹定点はマイコプラズマ肺炎が2件報告されました。
全数報告は、結核が4件、オウム病・レジオネラ症・カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症・侵襲性インフルエンザ菌感染症・風しんがそれぞれ1件、侵襲性肺炎球菌感染症が3件、梅毒が2件、百日咳が9件報告されました。
風しんの報告がありました。府内では、2019年に発生して以来5年ぶりの報告です。風しんは風しんウイルスによる急性発疹性感染症で、ワクチンで予防できますが、免疫をもたない人に対しては強い感染力を有します。免疫が不十分な妊娠20週頃までの妊婦が風しんウイルスに感染すると、先天性風しん症候群によって先天異常を持った子どもが生まれてくる危険性が高くなります。京都府では保健所及び府内の医療機関において、妊娠を希望される女性及び抗体価の低い妊婦と同居されている方を対象に無料で風しん抗体検査(風しんに対する免疫の強さを測定します)を実施しています(注1)。またワクチンについては、麻しん・風しんワクチン(MRワクチン)が1歳と小学校に上がる前の合計2回の定期接種となっています。
注1:風しん抗体検査の無料実施について/京都府ホームページ
京都府感染症情報センターホームページのアドレス:http://www.pref.kyoto.jp/idsc/