京都府感染症情報センターからの情報

京都府感染症情報センターからのコメント(2017年第37週:9月11日~17日) No.277

京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生

 

RSウイルス感染症が2.66件とやや増加しています。RSウイルス感染症は4週連続で増加しています。RSウイルス感染症は例年季節性インフルエンザに先行して、夏頃より始まり秋に入ると患者数が急増し、年末をピークに春まで流行が続くことが多いとされています。これらの予防には手洗いやうがい等の一般的な予防対策が重要です。引き続き、手洗い等を励行してください。

今週は感染性胃腸炎の報告はやや減少しましたが、腸管出血性大腸菌の報告が4件あり、予断を許さない状況です。手足口病、流行性耳下腺炎、A群溶血レンサ球菌咽頭炎、流行性角結膜炎の発生数に大きな変化はありません。   全数報告対象の感染症は結核が5件、腸管出血性大腸菌感染症が4件、マラリアが1件、カルバペネム耐性腸内細菌感染症が2件、侵襲性インフルエンザ菌感染症が1件、梅毒が3件報告されました。また、基幹定点からマイコプラズマ肺炎と無菌性髄膜炎が1件、眼科定点から流行性角結膜炎が8件報告されました。  先週報告があったデング熱や今週報告があったマラリアなど蚊媒介感染症も散見されます。海外渡航者や帰国者の発熱や皮疹をみた場合は輸入感染症も疑う必要があります。いずれも重症化の危険がある疾患ですので、海外渡航後に体調を崩された方は医療機関を受診するようにしましょう。

 

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