京都府感染症情報センターからの最新情報
(2024年第13週:令和6年3月25日~令和6年3月31日)No.613
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生
今週のコメント:
2024年第13週の報告です。
感染性胃腸炎が定点あたり4.61件、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎が定点あたり2.13件と漸増しています。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は京都市右京区で定点あたり11.4件と警報レベルとなっています。また、咽頭結膜熱は山城北で定点あたり1.78件と警報レベルとなっています。
全数報告対象の感染症は結核が9件、レジオネラ症が1件、水痘が1件、梅毒が3件、また基幹定点の報告として無菌性髄膜炎が1件、マイコプラズマ肺炎が1件報告されました。
今週も含めて毎週のように梅毒の報告が続いています。梅毒トレポネーマという病原菌により全身に様々な症状が出る性感染症で、早期発見、早期治療が重要であるといえます。検査が遅れたり、治療せずに放置すると、脳や心臓にも重大な合併症を呈することがあります。また妊娠中の感染は、死産、早産、新生児死亡の原因になったり、生まれた子供にも重篤な障害が出たりすることがあります。梅毒は早期には軽い皮膚症状のみで消長することもあるので、検査により感染の有無を確認することが必要です。
新型コロナウイルス感染症の京都府内での発生状況(速報値)は次ページをご覧ください。
京都府感染症情報センターホームページのアドレス:http://www.pref.kyoto.jp/idsc/