京都府感染症情報センターからのコメント
(2019年第48週:令和元年11月25日~令和元年12月1日)No.390
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生
感染性胃腸炎が定点あたり3.57件、インフルエンザが定点あたり2.79件と急増しています。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎が2.01件と増加しています。その他の感染症の報告数に大きな変化はありません。インフルエンザは、中丹西で14.0件、中丹東で10.25件と注意報レベルとなっています。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎が、中丹西で6.00件と警報レベルとなっています。また、水痘が京都市上京区と左京区で警報レベルとなっています。全数報告対象の感染症は、結核が9件、A型肝炎と日本脳炎がそれぞれ1件、レジオネラ症が3件、アメーバ赤痢、急性脳炎、劇症型溶血性レンサ球菌感染症、梅毒及び百日咳がそれぞれ1件、侵襲性肺炎球菌感染症が2件報告されました。基幹定点からマイコプラズマ肺炎が5件、眼科定点から流行性角結膜炎が3件報告されました。
日本脳炎の感染の報告がありました。日本脳炎ウイルスに感染した主にコガタアカイエカに刺されることで感染します。ヒトからヒトには感染しません。感染者の発症率は0.1~1%と推定されており、ほとんどは不顕性感染ですが、発症してからは、対症療法以外に治療法はなく、致死率は20%程度、約半数には重篤な後遺症が残ると言われています。潜伏期は6~16日で、高熱を発し、多くの場合、痙攣・意識障害に陥ります。予防には、蚊に刺されないようにすることと、予防接種が有効です。
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