京都府感染症情報センターからの最新情報
(2025年第9週:令和7年2月24日~令和7年3月2日)No.661
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生 今週のコメント:2025年第9週の報告です。
感染性胃腸炎は今週もわずかに増加、京都市南区の警報レベルも継続中です。山城北の咽頭結膜熱・京都市右京区のA群溶血性レンサ球菌咽頭炎・京都市南区の伝染性紅斑も引き続き警報レベルです。その他、眼科定点は流行性角結膜炎が4件、基幹定点はマイコプラズマ肺炎が6件・クラミジア肺炎が2件報告されています
全数報告対象疾患は、結核が4件、レジオネラ症・カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症・後天性免疫不全症候群(HIV感染症を含む)と梅毒がそれぞれ1件、侵襲性肺炎球菌感染症が2件、百日咳が9件報告されました。
百日咳の報告が急増しています。府内の報告は昨年1年間で65件でしたが、今年は年始から今週までで既に56件に上っています。地域別にみると山城北で22件、京都市で20件と偏りが見られ、局地的な流行も懸念されます。患者は10代前半が最も多く、次いで0歳児も多く報告されています。40~50代の患者も一定数報告されています。0歳児、特に生後6カ月未満の乳児は罹患すると肺炎や脳症を合併して重症化するリスクが高く、まれに致死的になります。ワクチンは定期接種で、生後2か月から初回の接種が始まります。2024年度以降、5種混合ワクチン(ポリオ・百日咳・破傷風・ヒトインフルエンザ菌感染症・ジフテリア)が主に用いられています。本症は激しい咳を特徴としますが、ワクチンを接種している場合、典型的な症状が現れないこともあります。特に乳児に接する機会の多い方や出産予定の方は、咳が長引く際は、早めに医療機関を受診するようお願いいたします。
※5種混合ワクチンについての詳しい説明はこちらのホームページをご確認ください。
5種混合ワクチン|厚生労働省
京都府感染症情報センターホームページのアドレス:http://www.pref.kyoto.jp/idsc/
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(2025年第7週:令和7年2月10日~令和7年2月16日)No.659
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生 今週のコメント:2025年第7週の報告です。
山城北の咽頭結膜熱、京都市右京区のA群溶血性レンサ球菌咽頭炎、京都市南区・右京区の伝染性紅斑は今週も引き続き警報レベルです。
眼科定点は流行性角結膜炎が8件、基幹定点はマイコプラズマ肺炎が3件報告されました。
全数報告は、2類の結核が6件、4類のA型肝炎が1件、5類は侵襲性肺炎球菌感染症と梅毒がそれぞれ3件、百日咳が6件報告されました。 A型肝炎は糞便中に排出されたA型肝炎ウイルスが飲食物を通じて経口摂取されることで感染し、直接的な細胞傷害性は示さず、宿主の免疫応答を介して肝炎を引き起こします。まれに、海産物の生食が原因となる場合もあります。また、性的接触により感染することもあります。先進国では上下水道の整備によって衛生環境が改善したため患者が激減しましたが、現在でも散発的に発生があり、京都府内では2019年以前は年間10数件の発生がありましたが、ここ数年は年間0~3件で推移しています。潜伏期間は平均28日(15~50日)であり、一般的な症状としては、嘔気、食欲不振、発熱、全身倦怠感ならびに腹痛等で始まり、数日から1週間以内に黄疸や褐色尿を呈することが多いとされます。ウイルスに対する特異的な治療法はなく、安静や食事療法など、症状や病態に応じた対症療法が行われます。基本的には1~2か月の経過で自然に回復し慢性化することはありませんが、1%未満の頻度でまれに重症化(劇症化)します。糞便中にはウイルスが感染後1週間から発症後数カ月まで排出されることがあり、その間の家庭内感染には注意が必要です。感染予防は基本的には手洗い等の標準予防策ですが、アルコール消毒には抵抗性がありますので留意してください。飲食物中のウイルスは、十分な加熱(85℃で1分間以上)によって不活化することが出来ます。また、流行地域への渡航前や、居住空間を同一としている患者家族に対する感染予防として、ワクチン接種を行うことがあります。
→リンクからもご確認いただけます。
2025年第7週:令和7年2月10日~令和7年2月16日、京都府感染症情報センターからのコメント、No.659
京都府感染症情報センターホームページのアドレス:http://www.pref.kyoto.jp/idsc/
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(2025年第8週:令和7年2月17日~令和7年2月23日)No.660
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生 今週のコメント:2025年第8週の報告です。
感染性胃腸炎が少しずつ増加を続けています。京都市南区では20.00に増え、警報レベルになりました。山城北の咽頭結膜熱・京都市右京区のA群溶血性レンサ球菌咽頭炎・京都市南区の伝染性紅斑は引き続き警報レベルです。そのほか、水痘は乙訓でと流行発生注意報の基準値。
眼科定点は流行性角結膜炎が3件、基幹定点はマイコプラズマ肺炎が6件・クラミジア肺炎が1件報告されました。
全数報告対象疾患は、結核が6件、E型肝炎とアメーバ赤痢はそれぞれ1件、侵襲性肺炎球菌感染症と梅毒はそれぞれ3件、百日咳は6件報告されました。
感染性胃腸炎の京都府の定点当たりの疾患数は6.78と昨年の最多(6.42, 第21週)を上回りました。感染性胃腸炎は、ウイルスや細菌が原因で嘔吐や下痢、腹痛などを引き起こす病気です。今の時期は、ノロウイルスやロタウイルスなどによるウイルス性胃腸炎が多く見られます。感染を防ぐためには、食事の前やトイレの後などにこまめで丁寧な手洗いをすることが大切です。食品の十分な加熱(85度~90度で90秒以上)や調理器具の衛生管理も重要です。どちらのウイルスもアルコール消毒の効果は薄いとされていますので、家庭内で感染者が出た場合、嘔吐物や便の処理は手袋やマスクを着用し、次亜塩素酸ナトリウム(家庭用漂白剤)で消毒してください。感染した場合は水分補給をこまめに行い、脱水を防ぎましょう。ウイルス性胃腸炎の場合は特異的な治療法はなく、症状に応じて整腸剤や制吐剤、水分補給目的の点滴などの対処療法がおこなわれます。特に乳幼児や高齢者では脱水症が懸念されますので、飲んでも吐いてしまうなどの状態が続く場合は早めに医療機関を受診してください。なお、乳幼児を中心に流行するロタウイルスに対しては予防のためのワクチンがあります(2020年10月から定期接種)。生後15週以降の初回接種は、安全性の観点から推奨されていないため、接種を検討している方はそれまでに受けましょう。
ノロウイルスについてより詳しく知りたい方はこちらのページもご覧ください。
・これだけは知っておきたいノロウイルス感染症の知識 | 京都府
・感染性胃腸炎(特にノロウイルス)について|厚生労働省
京都府感染症情報センターホームページのアドレス:http://www.pref.kyoto.jp/idsc/
→ファイルにて確認いただけます。2025年第8週:令和7年2月17日~令和7年2月23日、京都府感染症情報センターからのコメント、No.660
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(2025年第6週:令和7年2月3日~令和7年2月9日)No.658
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生 今週のコメント:2025年第6週の報告です。
今週も山城北の咽頭結膜熱、京都市右京区のA群溶血性レンサ球菌咽頭炎、京都市南区・右京区・乙訓の伝染性紅斑が警報レベルです。
眼科定点は流行性角結膜炎が5件、基幹定点はマイコプラズマ肺炎が2件報告されました。
全数報告対象疾患は、2類の結核が6件報告されました。5類はアメーバ赤痢と侵襲性インフルエンザ菌感染症と侵襲性肺炎球菌感染症がそれぞれ1件、カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症と梅毒がそれぞれ2件、百日咳が8件の報告がありました。
カルバペネム耐性腸内細菌目細菌(CRE)感染症は、薬剤耐性菌による感染症です。薬剤耐性とは、病原体が抗菌薬に対して抵抗力を持ち、治療が困難になる現象であり、抗菌薬の不適切な使用などがその原因となります。特にCREは、カルバペネムという最も強力な抗菌薬のひとつに対しても抵抗性を示すため、治療が難しくなります。
薬剤耐性菌の増加は現在世界的に問題視されています。ある試算によると、このまま何も対策がとられないと、2050年には全世界で薬剤耐性関連の死亡者数は毎年1000万人に上り、がんによる死亡者数を上回ると言われています1)。世界保健総会は、2015年薬剤耐性に対するグローバル・アクション・プランを採択し、厚生労働省も2016年4月から「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン」を推進しています2)。
薬剤耐性を増やさないためには、医師の指示に従って抗菌薬を正しく使用しましょう。風邪のウイルスには抗菌薬は効きません。自己判断で自宅に余っている薬を服用したり、処方された服用を中止したりしないようにしましょう。不適切な使用は副作用のリスクも高めます。また、日常的な手洗いや適切なワクチン接種など、感染予防の基本を徹底することも大切です。
1.
厚生労働省:薬剤耐性(AMR)に起因する死亡者数の推定(オニールレポート)(スライド1)
2.
かしこく治して、明日につなぐ~抗菌薬を上手に使って薬剤耐性(AMR)対策~
京都府感染症情報センターホームページのアドレス:http://www.pref.kyoto.jp/idsc/
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(2025年第5週:令和7年1月27日~令和7年2月2日)No.657
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生 今週のコメント:2025年第5週の報告です。
インフルエンザの報告数が減少しました。全国、京都府全体・保健所別のいずれも流行発生警報の継続基準値を下回りました。その他、山城北の咽頭結膜熱、京都市右京区のA群溶血性レンサ球菌咽頭炎、京都市南区・右京区・西京区・乙訓の伝染性紅斑は警報レベルが継続しています。眼科定点は流行性角結膜炎が6件、基幹定点はマイコプラズマ肺炎が9件の報告がありました。
全数報告対象の疾患は、2類は結核が7件、5類は後天性免疫不全症候群(HIV感染症を含む)と水痘(入院例)がそれぞれ1件、百日咳が8件の報告がありました。
伝染性紅斑はヒトパルボウイルスB19の感染による流行性の発疹性疾患です。「リンゴ(ほっぺ)病」とも呼ばれます。京都府および全国的に昨年11月以降、感染者が増加しています。府内では特に未就学児を中心に感染が多くみられています。感染経路は通常は飛沫感染もしくは接触感染です。感染後10〜20日の潜伏期間を経て両頬に境界鮮明な紅斑が出現し、続いて腕、脚部にも網目状・レース様の発疹がみられます。パルボウイルスB19は赤血球系細胞に感染するため、もともと遺伝性球状赤血球症などの溶血性疾患を持つ人では重症の貧血発作になることがあります。感染後1週間前後(発疹出現の7〜10日前)にウイルス血症によって微熱や感冒様症状が出現することがあり、この時期ウイルス排出量は最も多くなります。現時点で特異的な治療法はありませんが、ほとんどが自然軽快します。ワクチンはありません。妊娠している方が感染すると、胎児水腫や流産を起こす場合があります。成人では頬の紅斑などの特徴的な症状は少なく、周囲の人間が知らないうちに感染していることもあります。普段から手洗いや飛沫感染対策を心がけ、食器やタオルの共有をしないなど注意をしてください。
伝染性紅斑と妊婦に関する追加の情報が必要な場合はこちらもご参照ください
▶日本産婦人科感染症学会 / 伝染性紅斑(リンゴ病)の流行について
京都府感染症情報センターホームページのアドレス:http://www.pref.kyoto.jp/idsc/
→下記ファイルもご覧ください。
2025年第5週:令和7年1月27日~令和7年2月2日、京都府感染症情報センターからのコメント、No.657
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(2025年第4週:令和7年1月20日~令和7年1月26日)No.656
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生
今週のコメント:2025年第4週の報告です。
インフルエンザの報告数は減少傾向ですが、全国・京都府の流行発生警報は今週も続いています。その他の定点報告対象疾患は京都市右京区でA群溶血性レンサ球菌咽頭炎が、京都市南区・右京区・西京区・乙訓で伝染性紅斑の警報レベルが継続しています。山城北で咽頭結膜熱、京都市左京区で水痘、中丹西では急性出血性結膜炎が新たに警報レベルになりました。眼科定点は急性出血性結膜炎が1件・流行性角結膜炎が6件、基幹定点はマイコプラズマ肺炎が2件報告されました。
全数報告対象の疾患は、2類の結核が4件、4類のレジオネラ症が2件、5類のクロイツフェルト・ヤコブ病と劇症型溶血性レンサ球菌感染症がそれぞれ1件、侵襲性肺炎球菌感染症が2件、梅毒が5件、百日咳が3件報告されました。
急性出血性結膜炎は突然の強い目の痛み、異物感などで始まり、結膜の充血、特に結膜下出血を伴うことが多い急性結膜炎です。主としてエンテロウイルス70 (EV70)とコクサッキーウイルスA24変異株(CA24v)の二つのウイルスによってひきおこされ、接触感染により伝播します。潜伏期間はEV70が平均24 時間であるのに対し、CA24vでは2〜3日とやや長い傾向にあります。発症年齢は小児から成人まで広範囲にわたります。これらのウイルスに対する特別な治療法はなく、症状に応じて対症療法がおこなわれますが、細菌の二次感染を防ぐ目的で、抗菌薬などの点眼が用いられることがあります。通常、約1週間で治癒しますが、EV70 では稀に発症から6〜12カ月後に四肢に運動麻痺を来すことがあるので、注意が必要です。とても感染力が強いウイルスなので、眼を触らないようにし、手洗いを十分に行い、タオルなどの共有は避けましょう。
京都府感染症情報センターホームページのアドレス:http://www.pref.kyoto.jp/idsc/
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(2025年第2週:令和7年1月6日~令和7年1月12日)No.654
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生 今週のコメント:2025年第2週の報告です。
定点報告対象の疾患は、年末から年始のやすみが明けほとんどすべてで報告数が増えました。インフルエンザは全国で35.02・京都府で31.85件報告され、流行発生警報レベルが継続しています。京都府内の保健所別でも京都市北区・下京区・伏見区が注意報レベル、それ以外の全域で警報レベルとなっています。
今週新たにA群溶血性レンサ球菌咽頭炎と伝染性紅斑が京都市右京区で警報レベルに、水痘が京都市左京区と乙訓で注意報レベルになりました。眼科定点の流行性角結膜炎は4件、基幹定点のマイコプラズマ肺炎は10件が報告されました。
全数報告対象疾患は結核が9件、アメーバ赤痢とカルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症がそれぞれ1件、侵襲性肺炎球菌感染症が5件、梅毒が2件、百日咳が4件報告されました。
京都府感染症情報センターホームページのアドレス:http://www.pref.kyoto.jp/idsc/
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(2025年第3週:令和7年1月13日~令和7年1月19日)No.655
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生 今週のコメント:2025年第3週の報告です。 定点報告対象の疾患は、インフルエンザの流行発生警報レベルが全国・京都府とも継続しています。保健所別では、京都市上京区・中京区の発生報告数が警報レベルの継続基準値を、北区・下京区では注意報発生基準値を下回りました。
伝染性紅斑は京都市右京区で警報レベルが継続しているほか、京都市南区・西京区・乙訓が新たに警報レベルになりました。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の警報レベルは京都市右京区で継続しています。
基幹定点はマイコプラズマ肺炎が12件(2024年の同時期をなお上回っています)とクラミジア肺炎が1件報告され、眼科定点は流行性角結膜炎が10件報告されました。
全数報告対象疾患は結核・侵襲性インフルエンザ菌感染症と百日咳がそれぞれ4件、侵襲性肺炎球菌感染症が3件、梅毒が1件報告されました。
京都府感染症情報センターホームページのアドレス:http://www.pref.kyoto.jp/idsc/
詳細は、下記のリンクをご覧ください。
2025年第3週:令和7年1月13日~令和7年1月19日、京都府感染症情報センターからのコメント、No.655
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(2024年第50週:令和6年12月9日~令和6年12月15日)No.650
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生 今週のコメント:2024年第50週の報告です。 インフルエンザがますます増加、定点当りの報告数が全国は19.06・京都府は15.34と流行発生注意報の基準値を超えました。京都府内の保健所別では京都市南区が32.17、中丹西が32.00にまで増加し警報レベルになりました。そのほかの保健所でも定点当り報告数が注意報基準値を超えたところが多く出ました。山城北の咽頭結膜熱・京都市右京区のA群溶血性レンサ球菌咽頭炎は今週も警報レベルです。眼科定点は流行性角結膜炎が11件、基幹定点はマイコプラズマ肺炎が18件とクラミジア肺炎が1件の報告がありました。
全数報告対象の疾患では2類の結核が7件、4類のレジオネラ症が3件、5類はアメーバ赤痢・急性脳炎・後天性免疫不全症候群(HIV感染症を含む)と梅毒がそれぞれ1件、侵襲性肺炎球菌感染症が3件、百日咳が6件の報告がありました。 インフルエンザが注意報レベルとなりました。飛沫感染対策につとめ、咳やくしゃみが出る場合はマスクを含めた咳エチケットをお願いします。室内は適度な湿度を保ちつつこまめに換気をしましょう。体調不良を自覚した場合は人ごみへの不要不急の外出は避け、学校や職場への登校・出勤も可能な範囲で控えましょう。年末にかけて更なる感染拡大が想定されます。ワクチン接種を予定している方は早めに打ちましょう。65歳以上の方などは定期接種の対象となっています。
また2歳以上19歳未満の方には、今シーズンより新たに経鼻ワクチンの接種が開始されています。このワクチンは、弱毒化したインフルエンザウイルスを鼻粘膜に噴霧することで、インフルエンザに対する免疫を獲得することが期待されています。経鼻ワクチンは針を使用しないため、接種時の痛みを軽減できる点が特徴です。ただし、持病のある方など、一部の方には従来の不活化ワクチン(皮下注射)が推奨される場合がありますので、かかりつけの小児科等でご相談ください。
経鼻弱毒生インフルエンザワクチンについて
https://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/GUI/430574_631370AR1026_1_00G.pdf
(出典:独立行政法人医療品医療機器総合機構ホームページ)
京都府感染症情報センターホームページのアドレス:http://www.pref.kyoto.jp/idsc/
詳細は→2024年第50週:令和6年12月9日~令和6年12月15日、京都府感染症情報センターからのコメント、No.650
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(2024年第50週:令和6年12月9日~令和6年12月15日)No.650
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生 今週のコメント:2024年第50週の報告です。 インフルエンザがますます増加、定点当りの報告数が全国は19.06・京都府は15.34と流行発生注意報の基準値を超えました。京都府内の保健所別では京都市南区が32.17、中丹西が32.00にまで増加し警報レベルになりました。そのほかの保健所でも定点当り報告数が注意報基準値を超えたところが多く出ました。山城北の咽頭結膜熱・京都市右京区のA群溶血性レンサ球菌咽頭炎は今週も警報レベルです。眼科定点は流行性角結膜炎が11件、基幹定点はマイコプラズマ肺炎が18件とクラミジア肺炎が1件の報告がありました。
全数報告対象の疾患では2類の結核が7件、4類のレジオネラ症が3件、5類はアメーバ赤痢・急性脳炎・後天性免疫不全症候群(HIV感染症を含む)と梅毒がそれぞれ1件、侵襲性肺炎球菌感染症が3件、百日咳が6件の報告がありました。 インフルエンザが注意報レベルとなりました。飛沫感染対策につとめ、咳やくしゃみが出る場合はマスクを含めた咳エチケットをお願いします。室内は適度な湿度を保ちつつこまめに換気をしましょう。体調不良を自覚した場合は人ごみへの不要不急の外出は避け、学校や職場への登校・出勤も可能な範囲で控えましょう。年末にかけて更なる感染拡大が想定されます。ワクチン接種を予定している方は早めに打ちましょう。65歳以上の方などは定期接種の対象となっています。
また2歳以上19歳未満の方には、今シーズンより新たに経鼻ワクチンの接種が開始されています。このワクチンは、弱毒化したインフルエンザウイルスを鼻粘膜に噴霧することで、インフルエンザに対する免疫を獲得することが期待されています。経鼻ワクチンは針を使用しないため、接種時の痛みを軽減できる点が特徴です。ただし、持病のある方など、一部の方には従来の不活化ワクチン(皮下注射)が推奨される場合がありますので、かかりつけの小児科等でご相談ください。
経鼻弱毒生インフルエンザワクチンについて
https://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/GUI/430574_631370AR1026_1_00G.pdf
(出典:独立行政法人医療品医療機器総合機構ホームページ)
京都府感染症情報センターホームページのアドレス:http://www.pref.kyoto.jp/idsc/
詳細は→2024年第50週:令和6年12月9日~令和6年12月15日、京都府感染症情報センターからのコメント、No.650