京都府感染症情報センター情報

京都府感染症情報センターからのコメント

(2020年第15週:令和2年4月6日~令和2年4月12日)No.407

 

京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生

 

新型コロナウイルスの感染は継続して増加しています。

全数報告対象の感染症は、結核が7件、播種性クリプトコックス症が1件報告されました。新型コロナウイルス感染症に関しましては、現在集計中ですが、50件以上報告されています。また基幹定点よりマイコプラズマ肺炎が3件、眼科定点より流行性角結膜炎が2件報告されました。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、4月7日に東京都をはじめ、大阪府、兵庫県、埼玉県、千葉県、神奈川県、及び福岡県の7都府県に緊急事態宣言が発出されました。その後、4月16日には全国に対象が拡大され、そのうち京都を含む13都道府県が特定警戒都道府県となり、最大限の警戒が必要です。小中学校の休校再開も延期されております。くれぐれも不要不急の外出は控えるようにお願いします。

WHO(世界保健機関)より新型コロナウイルスの感染から発症までの現時点での潜伏期間は、1~12.5日(多くは5~6日)と報告されています。また、感染者に接触した場合は症状が出ないかどうかの14日間の健康状態の観察が推奨されています。そのような際にも慌てず、発熱や倦怠感、咳といった感冒様の症状が現れないかを注意して過ごしましょう。

 

京都府感染症情報センターホームページのアドレス

http://www.pref.kyoto.jp/idsc/

京都府感染症情報センターからの情報

京都府感染症情報センターからのコメント

(2020年第11週:令和2年3月9日~令和2年3月15日)No.403

 

京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生

 

インフルエンザは、全地域で注意報レベル以下となりました。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎が京都市右京区で警報レベルとなっています。伝染性紅斑が山城南で警報レベルとなっています。全数報告対象の感染症は、結核が8件、新型コロナウイルス感染症が5件、レジオネラ症が1件、侵襲性インフルエンザ菌感染症が1件報告されました。基幹定点の報告として、マイコプラズマ肺炎が11件報告されました。また眼科定点の報告として、流行性角結膜炎が2件報告されました。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者数の増加が続いています。感染拡大を防ぐため密閉空間(換気の悪い空間)、密集場所(多数が集まる場所)、密接場面(間近で会話や発生をする場面)の3つの“密”を回避してクラスター(患者の集団)の発生防止にご協力ください。個人では人込みを避け、手洗いをしっかり行うとともに咳エチケットに留意してください。

 

京都府感染症情報センターホームページのアドレス

http://www.pref.kyoto.jp/idsc/

京都府感染症情報センターからの情報

京都府感染症情報センターからのコメント

(2020年第10週:令和2年3月2日~令和2年3月8日)No.402

 

京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生

 

インフルエンザは南丹、乙訓で注意報レベルとなっています。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎が京都市右京区で警報レベルとなっています。水痘が京都市右京区で警報レベルとなっています。全数報告対象の感染症は、結核が10件、新型コロナウイルス感染症が9件、百日咳が2件報告されました。基幹定点の報告として、細菌性髄膜炎が1件、マイコプラズマ肺炎が13件報告されました。また眼科定点の報告として流行性角結膜炎が1件報告されました。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者数は京都府内で17例となりました(3月12日現在)。感染者の状況については京都府のホームページを参考にしてください。

 

感染拡大を防ぐためにも、人込みを避け、手洗いをしっかり行うとともに咳エチケットに留意するなどの感染症対策に努めてください。

【京都府新型コロナウイルス感染症に関するホームページ】http://www.pref.kyoto.jp/kentai/news/novelcoronavirus.html

 

 

京都府感染症情報センターホームページのアドレス

http://www.pref.kyoto.jp/idsc/

京都府感染症情報センターからの情報

京都府感染症情報センターからのコメント

(2020年第9週:令和2年2月24日~令和2年3月1日)No.401

 

京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生

 

インフルエンザは定点あたり7.02件、その他の感染症の報告数に大きな変化はありません。インフルエンザは南丹、乙訓、山城北、山城南、京都市伏見区で注意報レベルとなっています。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎が京都市右京区で警報レベルとなっています。水痘が京都市右京区で警報レベル、左京区で注意報レベルとなっています。全数報告対象の感染症は、結核が1件、バンコマイシン耐性腸球菌感染症が1件、百日咳が2件報告されました。基幹定点の報告として、無菌性髄膜炎が1件、マイコプラズマ肺炎が9件報告されました。また眼科定点の報告として流行性角結膜炎が2件報告されました。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者数が、京都府内で6例報告されています(3月5日現在)。

ライブハウスで開催されたコンサートに参加された方で感染の報告が続いています。当該のコンサートに参加された方は体調の如何に関わらず、帰国者・接触者相談センターへご相談ください。

 

詳しくは下記のホームページをご覧ください。

帰国者・接触者相談センターページ

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19-kikokusyasessyokusya.html

京都府感染症情報センターからの情報

京都府感染症情報センターからのコメント

(2020年第8週:令和2年2月17日~令和2年2月23日)No.400

 

京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生

 

インフルエンザは定点あたり6.92件、その他の感染症の報告数に大きな変化はありません。インフルエンザは、南丹、乙訓、山城北、京都市伏見区で注意報レベルとなっています。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎が中丹西、京都市右京区で引き続き警報レベルとなっています。水痘が乙訓で注意報レベルとなっています。全数報告対象の感染症は、結核が4件、レジオネラ症が1件報告されました。基幹定点の報告として、マイコプラズマ肺炎が11件報告されました。また眼科定点の報告として流行性角結膜炎が2件報告されました。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者数は、日本で 167例の報告があります(2020年2月27日現在)。日本においても新型コロナウイルスに関連し、死亡した症例の報告が2例ありました。現在国内の複数地域で、感染経路が明らかではない患者が散発的に発生しており、一部地域では小規模な患者集団が把握されています。

今後の流行の拡大を抑制するためには、正しい感染拡大防止対策を取ることが重要です。風邪や季節性インフルエンザ対策と同様に咳エチケットや手洗いなどの実施がとても重要であり、風邪症状があるときは外出を控えましょう。

 

「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000599698.pdf

 

京都府感染症情報センターホームページのアドレス

http://www.pref.kyoto.jp/idsc/

京都府感染症情報センターからの情報

京都府感染症情報センターからのコメント

(2020年第7週:令和2年2月10日~令和2年2月16日)No.399

 

京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生

 

インフルエンザは、定点あたり8.96件と減少しています。その他の感染症の報告数に大きな変化はありません。インフルエンザは、南丹、乙訓、山城北、京都市右京区、伏見区で注意報レベルとなっています。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎が中丹西、京都市右京区で警報レベルとなっています。全数報告対象の感染症は、結核が4件、新型コロナウイルスが2件、レジオネラ症が2件、カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症と後天性免疫不全症候群がそれぞれ2件、百日咳が1件報告されました。基幹定点の報告として、無菌性髄膜炎が2件報告されました。また眼科定点の報告として流行性角結膜炎が2件報告されました。

新型コロナウイルスの相談・受診の目安が発表されました。風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続いている、強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)があるといった症状がある方は「帰国者・接触者相談センター」にご相談ください。高齢者や基礎疾患のある方は上記の状態が2日程度続く場合に、ご相談ください。

なお、相談後医療機関にかかるときはマスクを着用し、手洗いや咳エチケットの徹底をお願いします。京都府、京都市の電話相談窓口もご活用ください。

 

厚生労働省 新型コロナウイルス感染症について

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
京都府 新型コロナウイルス感染症に関連する情報について

http://www.pref.kyoto.jp/kentai/news/novelcoronavirus.html

 

京都府感染症情報センターホームページのアドレス

http://www.pref.kyoto.jp/idsc/

京都府感染症情報センターからの情報

京都府感染症情報センターからのコメント

(2020年第6週:令和2年2月3日~令和2年2月9日)No.398

 

京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生

 

インフルエンザは、京都府では定点あたり9.29件、全国では9.04件と減少しています。その他の感染症の報告数に大きな変化はありません。インフルエンザは、京都市南区のみで警報レベルとなっています。丹後、乙訓、山城北、京都市右京区、伏見区、中京区、山科区で注意報レベルとなっています。中丹西でA群溶血性レンサ球菌咽頭炎が警報レベルとなっています。水痘が京都市左京区で注意報レベルとなっています。全数報告対象の感染症は、結核が5件、レジオネラ症が1件、侵襲性肺炎球菌感染症が1件報告されました。基幹定点の報告として、マイコプラズマ肺炎が5件報告されました。また眼科定点の報告として、流行性角結膜炎が3件報告されました。 2019年第50週以降注意報レベルとなっていたインフルエンザは、定点報告数が10以下となりました。流行は終息しつつありますが引き続き手洗い、うがいをお願いします。

新型コロナウイルス感染症を疑う症例の特徴として、特異的なものは乏しく、発熱、咳などの症状があり肺炎像を呈すると言われています。発症前14日以内に中華人民共和国湖北省又は浙江省に渡航していたり、湖北省又は浙江省に渡航や居住していた方と濃厚接触歴があり、発熱や呼吸器症状がある場合は、マスクを着用するなどし、保健所へ連絡の上、指示に従って医療機関を受診していただくようお願いします。

 

京都府感染症情報センターホームページのアドレス

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京都府感染症情報センターからの情報

京都府感染症情報センターからのコメント

(2020年第5週:令和2年1月27日~令和2年2月2日)No.397

 

京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生

 

インフルエンザは、定点あたり12.30件と減少しています。その他の感染症の報告数に大きな変化はありません。インフルエンザは、先週に続き南丹、山城南、京都市南区で警報レベルとなっています。中丹西、中丹東、乙訓、山城北、京都市右京区、西京区、伏見区、山科区で注意報レベルとなっています。中丹西でA群溶血性レンサ球菌咽頭炎が警報レベルとなっています。水痘が京都市左京区で注意報レベルとなっています。全数報告対象の感染症は、結核が11件、侵襲性肺炎球菌感染症と麻しんがそれぞれ1件、百日咳が2件報告されました。基幹定点からマイコプラズマ肺炎が1件、眼科定点から流行性角結膜炎が3件報告されました。

2019年第50週にインフルエンザ定点報告数が10を超え注意報レベルとなってから流行が続いていますが、やや報告数は減少傾向を認めています。例年に比べ流行入りが早く、感染拡大が危惧されましたが例年と患者報告数は特に変わりはありません。

新型コロナウイルス感染症の感染者が日本でも報告されていますが、インフルエンザ同様、こまめな手洗い、マスク等の咳エチケットが感染予防の基本となります。必要以上に心配することなく、十分な栄養と休息、適切な湿度を保ち感染予防に努めてください。

 

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京都府感染症情報センターからの情報

京都府感染症情報センターからのコメント

(2020年第1週:令和元年12月30日~令和2年1月5日

2020年第2週:令和2年1月6日~令和2年1月12日)No.394

 

京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生

 

インフルエンザは定点あたり16.75件、感染性胃腸炎は定点あたり4.05件報告されています。その他の感染症の報告数に大きな変化はありません。インフルエンザは、南丹、山城南及び京都市南区で警報レベルとなっており、その他、中丹東及び京都市北区を除くすべての地域で注意報レベルとなっています。中丹西でA群溶血性レンサ球菌咽頭炎が警報レベルとなっています。水痘が丹後と京都市南区、西京区で注意報レベルとなっています。全数報告対象の感染症は、結核が9件、日本紅斑熱とレジオネラ症が1件、カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症と百日咳が1件、侵襲性肺炎球菌感染症が8件報告されました。基幹定点からマイコプラズマ肺炎が3件、眼科定点から流行性角結膜炎が9件報告されました。

中華人民共和国湖北省武漢市において、昨年12月以降新型コロナウイルス関連肺炎の発生が報告されています。現時点では、限定的なヒトからヒトへの感染の可能性が否定できませんが、持続的なヒトからヒトへの感染の証拠はありません。本疾患に限らず、風邪やインフルエンザ予防のためにも咳エチケットや手洗い、うがい等感染対策を行うことが重要です。発熱と呼吸器症状を訴える患者さんに対しては、武漢市への渡航歴や感染が疑われる方との接触例を聴取するなどスクリーニング、感染対策をお願いします。厚労省、国立感染症研究所のホームページも参考にしてください。

・厚生労働省「感染症情報」

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/index.html

・国立感染症研究所「コロナウイルスに関する解説及び中国で報告されている原因不明の肺炎に関連する情報」

https://www.niid.go.jp/niid/ja/from-idsc/2482-corona/9305-corona.html

・京都府「感染症緊急情報」

http://www.pref.kyoto.jp/kentai/260903kansenkinkyuu.html

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京都府感染症情報センターからのコメント

(2019年第49週:令和元年12月2日~令和元年12月8日)No.391

 

京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生

 

感染性胃腸炎が定点あたり3.91件、インフルエンザは定点あたり6.52件と急増しています。その他の感染症の報告数に大きな変化はありません。インフルエンザは中丹西で21.2件、中丹東で15.13件、京都市左京区で12.00件と注意報レベルとなっています。中丹西でのA群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告は定点あたり5.67件と警報レベルとなっています。水痘が京都市左京区で1.25件、南区で2.00件、右京区で3.20件、伏見区で2.14件と警報レベル、乙訓で1.50件、中丹西で1.00件と注意報レベルとなっています。伝染性紅斑が京都市南区で2.33件と警報レベルとなっています。全数報告対象の感染症は、結核が14件、腸管出血性大腸菌感染症が3件、A型肝炎と侵襲性肺炎球菌感染症が1件、百日咳が2件報告されました。基幹定点からマイコプラズマ肺炎が7件、眼科定点から流行性角結膜炎が2件報告されました。

多くの疾患が警報、注意報レベルとなっていますが、その中でも水痘の感染が拡大しています。水痘は、いわゆる「みずぼうそう」のことで、水痘帯状疱疹ウイルスの初感染によって引き起こされる発疹性の病気です。例年冬から春にかけて報告が増加します。空気感染、飛沫感染、接触感染により広がり、潜伏期間は感染から2週間程度と言われています。発疹の発現する前から発熱が認められ、典型的な症例では、発疹は紅斑から始まり、水疱、膿疱を経て痂皮化して治癒するとされています。発疹出現後、大体6日間前後は感染性があるとされます。治療は、軽症例では対症療法が基本ですが、重症例や重症化のおそれのある場合には、抗ウイルス薬が使用されます。9歳以下での発症が90%以上を占めると言われています。合併症としては、皮疹への細菌感染、熱性痙攣、ウイルス性肺炎、脳炎、無菌性髄膜炎などがあります。成人での水痘も稀に見られますが、成人発症の場合、水痘そのものが重症化する危険が高いと言われています。

発症予防に、水痘ワクチン接種が有効です。1回の接種により重症の水痘をほぼ100%予防でき、2回の接種により軽傷の水痘も含めてその発症を予防できると考えられています。平成26年より水痘ワクチンは定期接種となっていますので忘れずに接種しましょう。

 

京都府感染症情報センターホームページのアドレス

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