京都府感染症情報センターからの情報

京都府感染症情報センターからのコメント

(2019年第20週:令和元年5月13日~令和元年5月19日)No.362

 

京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生

 

感染性胃腸炎は定点あたり7.32件と増加しています。伝染性紅斑は、乙訓に加え京都市左京区、右京区、中京区でも警報レベルとなっています。全数報告対象の感染症は、結核が2件、腸管出血性大腸菌感染症が1件、侵襲性肺炎球菌感染症が2件、風しんが1件、百日咳が4件報告されました。また、基幹定点の報告としてマイコプラズマ肺炎が1件、ロタウイルスによる感染性胃腸炎が7件報告されました。眼科定点の報告として、流行性角結膜炎が3件報告されました。

伝染性紅斑が一部の地域で流行しています。伝染性紅斑(erythema infectiosum)は、ヒトパルボウイルスB19(Human parvovirus B19)による感染症であり、幼児、学童の小児を中心にみられる流行性の発疹性疾患です。典型例では、両頬に蝶形紅斑が出現し、リンゴのように赤くなることから「リンゴ(ほっぺ)病」と呼ばれることもありますが、本疾患の約4分の1は不顕性感染です。感染経路は、通常、飛沫感染もしくは接触感染です。感染後10~20日の潜伏期間を経て両頬の境界鮮明な紅斑が出現し、続いて腕、脚部にも網目状・レース様の発疹がみられます。感染後1週間前後でインフルエンザ様の症状がでますが、発熱は軽度です。成人では頬の紅斑は少なく、風疹との鑑別が必要になります。2018年から2019年にかけて全国的に流行しています。また、妊娠している方やその可能性のある方は、感染により胎児水腫や流産を起こす場合があります。流行地域の家庭内で調子を崩している小児を妊婦がケアをする場合においては、手洗いの通常以上の徹底や、食器の共有をしないなど注意してください。

 

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