京都府感染症情報センターからの最新情報

京都府感染症情報センターからの最新情報
(2024年第35週:令和6年8月26日~令和6年9月1日)No.635
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生 今週のコメント:2024年第35週の報告です。 今週も新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は減少しました。警報レベルが続く手足口病ですが、定点当たりの報告数は全国で4.24から5.70、京都府でも3.56から5.48に増加しました。府内地域別でも、先週の警報レベルの地域では今週も継続しており、山城北で定点当りの報告数が6.13に増えて警報レベルになりました。山城南の水痘の定点当り報告数は0.75まで減少し、府内では警報レベルの地域はなくなりました。
京都府感染症情報センターホームページのアドレス:http://www.pref.kyoto.jp/idsc/

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(2024年第34週:令和6年8月19日~令和6年8月25日)No.634
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生 今週のコメント:2024年第34週の報告です。
手足口病は今週も警報レベルが続いています。定点当たりの報告数は全国3.87→4.24、京都府2.04→3.56になりました。京都市左京区と乙訓は、先週に定点当り報告数が一旦警報レベルより下回りましたが、今週再度警報レベルになりました。水痘は山城南が新たに警報レベルとなりました。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は今週も減少しています。
全数報告対象の感染症は、結核が8件、腸管出血性大腸菌感染症が2件報告されました。アメーバ赤痢・カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症と水痘(入院例)が各1件、梅毒が3件報告されました.
また、基幹定点からマイコプラズマ肺炎が12件、眼科定点から流行性角結膜炎が5件報告されました。
梅毒の報告が、2018年以降最多であった昨年度を上回るペース(週平均2.8名)で続いています。男性は20-60代、女性は20代に多くみられますが、10代から80代まで幅広い年齢層で感染が報告されています。性的な接触などによってうつる感染症で梅毒トレポネーマという細菌の感染が原因です。「バラ疹」と呼ばれる淡い赤色の発疹をはじめ、全身に様々な症状が出ることがあります。数週間以内に症状が自然軽快することもあるため、発見が遅れることもあります。抗生剤が奏功しますが、治療が遅れたり放置したりすると、長期間の経過で脳や心臓に重大な合併症が生じることがあります。また妊娠中の感染は死亡を含め子供に重篤な障害が出ることがあります。一度治癒しても繰り返し感染する可能性があります。感染のリスクがある方で少しでも気になる症状がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。また京都府の各保健所でも無料・匿名の検査を実施しています(要予約)。詳しくは下記ページをご参照ください。
*府保健所等における梅毒等検査案内:
(検査項目は、HIV、性器クラミジア感染症、B型肝炎、C型肝炎、梅毒〈要予約〉)
*梅毒に関する詳しい情報はこちら→梅毒情報/京都府ホームページ (pref.kyoto.jp)
京都府感染症情報センターホームページのアドレス:http://www.pref.kyoto.jp/idsc/

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(2024年第33週:令和6年8月12日~令和6年8月18日)No.633
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生 今週のコメント:2024年第33週の報告です。
医療機関の夏季休診などの影響もあり、全体に報告は少なくなっています。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の定点当りの報告数は11.82から8.34に減少。手足口病の警報レベルは今週も継続していますが、全国7.89から3.87に、京都府4.46から2.04まで減少しました。
水痘は京都市左京区・山科区と南丹で注意報基準値より多くの報告がされています。
京都府感染症情報センターホームページのアドレス:http://www.pref.kyoto.jp/idsc/
注意:上記の下線部分の内容をご覧になりたい方は、パソコンの「Ctrlボタン」を押しながら青文字下線部分をクリックしていただきますと、閲覧することができます。
2024年第33週:令和6年8月12日~令和6年8月18日
基幹定点 マイコプラズマ肺炎が12件報告されました
2024年第32週:令和6年8月5日~令和6年8月11日
基幹定点 マイコプラズマ肺炎が10件報告されました
2024年第31週:令和6年7月29日~令和6年8月4日
基幹定点 マイコプラズマ肺炎が10件報告されました
2024年第30週:令和6年7月22日~令和6年7月28日
基幹定点 マイコプラズマ肺炎が9件報告されました
2024年第29週:令和6年7月15日~令和6年7月21日
基幹定点 マイコプラズマ肺炎が9件報告されました
2024年第28週:令和6年7月8日~令和6年7月14日
基幹定点 マイコプラズマ肺炎が4件報告されました
⇒全国的にマイコプラズマ感染症の流行が指摘されています!(3ページ参照)

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(2024年第31週:令和6年7月29日~令和6年8月4日)No.631
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生 今週のコメント:2024年第31週の報告です。
増加が続いていた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は第31週にはやや減少しました。手足口病は先週に比べると、全国では11.93から9.57に、京都府では5.25から4.66に減少していますが、全国・京都府ともに警報レベルが継続しています。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎も京都市右京区の警報レベルが継続、水痘は京都市右京区と西京区、乙訓と南丹で新たに注意報レベルになりました。
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(2024年第29週:令和6年7月15日~令和6年7月21日)No.629
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生
今週のコメント:2024年第29週の報告です。
手足口病は今週も全国・京都府ともに警報レベルですが、定点報告数は5.91まで減少してきました。保健所別でみると、山城南では1.0まで減少し、警報レベルを下回っています。
その他の疾患では咽頭結膜熱は乙訓・山城南で、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は京都市右京区で引き続き警報レベルの報告がされています。水痘は新たに南丹で警報レベル、京都市右京区で注意報レベルになっています。 一方、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は増え続けています。京都府の定点当り報告数は28週の9.48から13.56の警報レベル、全国総数でも11.18から13.62に増加しました。基本的な感染対策としてマスクの着用を含めた咳エチケット、換気、手洗い・手指消毒が有効です。マスクは熱中症に注意してください。帰省等で高齢の方など重症化リスクの高い方と会う場合や大人数で集まる場合は感染予防を心がけ体調を整えるようにしましょう。医療機関を受診する患者さんも増えています。自宅で抗原検査キットや解熱剤などを準備しておくと安心です。電話相談窓口*(#7119(救急要請相談)、#8000(こども医療相談) 厚生労働省|上手な医療のかかり方.jp (mhlw.go.jp))もご活用ください。
全数報告対象の感染症は、結核が3件、腸管出血性大腸菌感染症が1件、エムポックスとマラリアが各1件報告されました。カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症・急性脳炎・侵襲性インフルエンザ菌感染症と百日咳が各1件、梅毒が4件報告されました。また、基幹定点からマイコプラズマ肺炎が9件報告されました。眼科定点から流行性角結膜炎が10件報告されました。
エムポックスの患者は府内では初の報告です。エムポックスは令和5年に感染症法上の名称が「サル痘」から変更されました。アフリカに生息するげっ歯類やサル等との接触、感染者の皮膚病変や飛沫への長時間曝露、使用済の寝具等から
感染します。潜伏期間は通常6~13日(最大5~21日)で、発熱・頭痛・リンパ節腫脹などの症状が0-5日程度持続し、発熱の1-3日後に発疹が出現します。
現在国内で承認された治療薬はありませんが、多くは自然に回復します。詳しくは厚生労働省のホームページをご確認ください(エムポックス(サル痘)について|厚生労働省 (mhlw.go.jp))
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(2024年第30週:令和6年7月22日~令和6年7月28日)No.630
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生 今週のコメント:2024年第30週の報告です。 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が22週以降増加を続けています。今週は定点当り報告数は15.18になりました。手足口病は27週から少しずつ減少していますが、全国・京都府全体での警報レベルは続いています。府内の保健所別では、京都市下京区が1.0と警報レベルを下回りましたが、中丹東は新たに警報レベルになりました。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は京都市右京区の警報レベルは今週も継続、咽頭結膜熱と水痘は京都府全域で警報レベルを下回りました。
全数報告対象の感染症は、結核が8件、腸管出血性大腸菌感染症が5件、レジオネラ症が2件報告されました。カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症が2件、劇症型溶血性レンサ球菌感染症と侵襲性肺炎球菌感染症が各1件、梅毒が5件報告されました。また、基幹定点から細菌性髄膜炎が1件、マイコプラズマ肺炎が9件報告されました。眼科定点から流行性角結膜炎が2件報告されました。 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は年齢別では、全国では40-50代の感染が多い一方、京都府では70歳以上の方の感染が目立ちます。お盆を迎えるにあたり、「3つの密」の回避、手指消毒、効果的な換気、そしてマスクの適切な着用など感染症対策を続けてください。同時に熱中症対策も必要です。症状によってはCOVID-19と混同される例もあります。感染対策の傍ら、冷房の適正利用や屋外ではマスクを外すなど、柔軟に対応しましょう。
また、マイコプラズマ肺炎も京都府内及び全国で増えています。マイコプラズマ・ニューモニエという細菌の一種が感染することで発症しますが、一般的な細菌と構造が異なり有効な抗菌薬が限られます。症状は発熱や長引く咳で、主に飛沫感染で広がります。手洗い・うがい・咳エチケット等で予防しましょう。
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(2024年第28週:令和6年7月8日~令和6年7月14日)No.628
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生 今週のコメント:2024年第28週の報告です。 手足口病は今週も全国・京都府ともに警報レベルです。
府内の保健所別では、手足口病、咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は先週警報レベルだった地域で引き続き警報レベルの報告がされています。 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の報告が増え続けています。京都府の定点当たり報告数は26週・3.70→27週・6.13→28週・9.48と2週間でほぼ3倍に増加しました。
全数報告対象の感染症は、結核が8件、腸管出血性大腸菌感染症と腸チフスが各1件、A型肝炎・日本紅斑熱とレジオネラ症が各1件報告されました。梅毒が2件、百日咳が1件報告されました。また、基幹定点から無菌性髄膜炎が1件、マイコプラズマ肺炎が4件報告されました。眼科定点からは流行性角結膜炎が3件報告されました。
全国平均値においてもCOVID-19の増加が観察されています。またこの疾患は過去にも夏場に増加がみられていることから、今後の動向を注視したいと思います。猛暑ではありますが、府民の皆さまには、引き続き個人個人の状況に応じて、一定の換気を行ったり、うがい、手洗い、手指消毒等の基本的感染対策を行っていただければと思います。また、咳や咽頭痛などの症状がある場合はマスクを着用するなど、咳エチケットへのご配慮をお願いします。
また、手足口病についても依然警戒レベルで推移しています。流行拡大を予防するため、流水と石けんで十分に手を洗ってください。排泄物は適切に処理してください。以前罹った型と異なるウイルスに感染すると、大人も子供も何度も罹ることがあるため引き続き注意をしてください。
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(2024年第26週:令和6年6月24日~令和6年6月30日)No.626

京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生

 

今週のコメント:2024年第26週の報告です。

今週も手足口病の全国・京都府の警報レベルが続いています。府内では前週の警報レベルの保健所はそのままに、さらに京都市上京区でも警報レベルになりました。その他疾患では、乙訓と山城南の咽頭結膜熱が、京都市右京区のA群溶血性レンサ球菌咽頭炎が今週も警報レベルです。また、COVID-19も今冬の第10波以来、全国的に増加傾向にあります(特に沖縄・九州では増加)。

全数報告対象の感染症は、結核が7件、腸管出血性大腸菌感染症が1件、マラリアが1件報告されました。ウイルス性肝炎・カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症・劇症型溶血性レンサ球菌感染症・侵襲性インフルエンザ菌感染症播種性クリプトコックス症が各1件、梅毒が2件報告されました。また、基幹定点から細菌性髄膜炎無菌性髄膜炎が各1件、マイコプラズマ肺炎が2件報告されました。眼科定点から流行性角結膜炎が6件報告されました。

マラリアの報告(府内で1例)がありました。マラリアは蚊媒介感染症の一つで、世界で年間2億人が罹患しています。熱帯熱、三日熱、卵形、四日熱の4種に分類され、熱帯熱マラリアは早期に対応をしないと、短期間で重症化し死に至ることがあります。治療は抗マラリア薬が用いられますが、現在耐性化が問題になっています。ワクチンは2021年から順にWHOが承認していますが、日本では未承認です。また渡航外来では予防薬の処方を行っていますが、発症を100%予防することはできません。そのため流行地で蚊に刺されない対策が重要です。夏季休暇の時期ですが、熱帯地域への渡航を予定されている方は肌の露出を避け、防虫剤を使用し、設備の整った宿泊施設を利用する、など対策を十分行ってください。流行地での滞在後7日目以降に発熱等マラリアを疑う症状が出た場合は、速やかに医療機関を受診してください。

 

 

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(2024年第26週:令和6年7月1日~令和6年7月7日)No.627
京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生 今週のコメント:2024年第27週の報告です。 今週も手足口病は全国・京都府ともに警報レベル。全国の定点当りの報告数は8.45→11.46と大きく増加しました。府内では中丹西は1.0まで減少し警報基準値を下回りましたが、その他の警報レベルの保健所では今週もそのまま継続して警報レベルです。さらに、報道されているように、COVID-19も増加中です。
乙訓と山城南の咽頭結膜熱と京都市右京区のA群溶血性レンサ球菌咽頭炎は今週も警報レベル、水痘が京都市右京区・伏見区、南丹、中丹東で注意報レベルです。
全数報告対象の感染症は、結核が9件、腸管出血性大腸菌感染症が1件、A型肝炎とレジオネラ症が各1件報告されました。侵襲性髄膜炎菌感染症・カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症と播種性クリプトコックス症が各1件、劇症型溶血性レンサ球菌感染症と侵襲性肺炎球菌感染症が各2件、梅毒と百日咳が各3件報告されました。また、基幹定点からマイコプラズマ肺炎が10件、感染性胃腸炎(ロタウイルス)が1件報告されました。眼科定点からは流行性角結膜炎が7件報告されました。
百日咳の報告が3件ありました。百日咳はけいれん性の咳発作を特徴とする疾患です。百日咳菌による急性気道感染症で、抗菌薬で治療をします。生後6 カ月以下の乳児では重症化して肺炎や脳炎を起こし、死に至る危険性もあります。ワクチンが有効で現在定期接種となっています。これにより乳幼児の感染は減少しましたが、ワクチンの接種歴のある児童・成人の間でも流行が散発的にみられます。ワクチン既接種の場合、典型的な症状ではなく持続する咳のみのことも多く、気づかないうちに周囲に二次感染する可能性があります。特に乳児に接する機会の多い方や出産予定の方は、咳が続く際は早めの医療機関の受診をお願いします。百日咳は学校保健安全法によって学校において予防すべき感染症の第二種に分類されており、特有の咳が止まるまで、もしくは5日間の適正な抗菌薬治療が終了
するまで出席を停止することとされています。(ただし、病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めたときは、この限りではありません。)
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(2024年第24週:令和6年6月10日~令和6年6月16日)No.624

京都小児重症患者診療情報システム管理部 長村敏生

今週のコメント:2024年第24週の報告です。

今週も京都府の手足口病の定点当り報告数がさらに増加しました。保健所別では京都市山科区が警報レベルに加わりました。咽頭結膜熱は乙訓と山城南で警報レベルが継続。そのほか新たに京都市右京区でA群溶血性レンサ球菌咽頭炎が警報レベルに、京都府右京区・西京区では水痘が注意報レベルになりました。

 

 

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